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2002年 02月 04日
過度の場合は鉄剤で治療を
妊娠するとだれでも血液はうすくなって、サラサラになる。これを水血症と呼ぶ。大変みずみずしくなり、私達のドス黒い血液と違い非常に鮮やかできれいである。だから、昔から医学生が初めて手術を見学するなら帝王切開がよい、と言われたものだ。 妊娠すると赤血球は増加する。しかし、その赤血球をうかせている血漿成分ももっと増加する。従って赤血球は増加しているけれども薄まるのである。そうなると一立方ミリメートル中の赤血球の数は減る。検査をすると、いわゆる「みかけ上の貧血」が起こる。この傾向は妊娠7ヶ月頃に最も顕著である。 分娩の際には必ず出血がある。たくさん出血しても、ちゃんと前もってうすめてあるので失われる赤血球は少なくて済むのだ。神様はうまいこと考えたものである。実際、分娩のときは平均500mlの出血があるが、産婦さんは、みんな平気である。もしも私達が500cc出血すればおそらく意識がもうろうとなるに違い無い。 しかもさらさら血液であるから血管を障害しないので妊娠に害を及ぼす物質も発生しないし、胎児にも充分栄養が行き渡る。いいことばかりである。 このみかけ上の貧血は特別程度が強く無い限りは治療する必要はないと考えられている。ただしヘモグロビンが10g/dl未満ともなればやはり貧血の治療を行う。治療は鉄剤を用いる。胃の調子が悪くなるので内服薬ならば食直後に飲むようにする。鉄はお茶に含まれるタンニン酸で分解されるので、絶対にお茶で薬を飲まない注意が必要である。
by sugiura_clinic
| 2002-02-04 14:52
| コラム
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