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2002年 11月 01日
忍者の縄抜けのように
妊娠するとレラキシンというホルモンが分泌され、母体の骨盤の関節がグラグラになる。これにより、赤ちゃんは狭い産道をくぐり抜けて生まれてくるのである。特に骨盤前面中央のつなぎ目(恥骨結合)は分娩時、数cm離開する。程度が強いと、歩けない程の痛みが生じることがあるが、固定して安静にすれば自然に治る事も多い。 妊娠後半になると恥骨結合の痛みを訴えるひとがいる。そんな時は固定ベルトを勧め、無理しないよう指導する。しかし、恥骨結合が離開することは赤ちゃんが生まれてくるための生理的なからだの「しくみ」なのである。 赤ちゃん側にも、ちゃんと生まれてくるための「しくみ」がある。それを「骨重積」と呼ぶ。赤ちゃんの頭の骨は5枚の骨から成っている。骨と骨の間を縫合と呼び、分娩のときはそれがグラグラになって骨が重なりあって出てくる。そう考えると赤ちゃんは忍者が縄抜けする時のような仕組みで狭い産道をくぐり抜けてくるといえよう。 骨盤と赤ちゃんの頭を比較する目的で妊娠末期にレントゲン検査をすることがある。骨盤よりも頭の方が大きい場合は「児頭骨盤不均衡」といい、帝王切開の適応となる。ところが、レントゲン検査上ではギリギリでちょっと無理かなと思っていても、落ち着いて、あまりいきみすぎずにがんばれば、うまく経膣分娩ができる場合がある。これも骨重積のおかげである。 それにしても、私の母親はよく私を自然分娩できたものだと感心する。なぜなら、私の小さい時の写真を見るとすごく頭が大きいのである。
by sugiura_clinic
| 2002-11-01 15:48
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