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2010年 02月 03日
SS研究会ネタの続き。
「超音波による胎児の体重推定で、巨大児の診断を誤っても恥じることはない。」 こんな、素晴らしいことを述べられたのは北海道大学の水上教授である。私も前から思っていたことである。超音波で推定して、3800gぐらいの巨大児と診断しても生まれてくると3200gくらいで恥をかくことがある。どうも、大きめの児は誤差がおおきいようである、とは感じていた。まだ助産師あたりが外見だけで「4000くらいありそうやね」という予想のほうがあたっていることも多い。32週くらいで2000g前後の一番臨床的に重要なころは、超音波で割りと正確に測れる。 胎児の体重推定には大横径(頭の直径)、腹囲、大たい骨の長さの三つの長さを計算式にいれコンピューターが推定する。(もちろん誤差は10%前後ある。) ということは、人間の体重を「帽子の大きさ」と「ベルトの長さ」「ズボンの大きさ」で推定するようなものだ、といった先生がいた。が、まさにそのとうりだと思う。それで正確に体重がわかるわけはない。 妊婦検診のたびに「今、あかちゃんの体重はどれぐらいですか?」と聞く人も多い。しかも「身長は何センチ?」と聞く人もいる。お母さんにとっては、特に身長が気になるらしい。体重はさっき述べたように、誤差はあっても超音波で推定できる。しかし身長は測るすべがない。「あかちゃんはおなかの中では、気をつけ、をしていないので身長は測れません。でも頭の直径は・・・・・・」というと皆さんがっかりする。
by sugiura_clinic
| 2010-02-03 10:00
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